Q1 子供が急に熱を出したら、急いで病院に行かなくてはならないでしょうか?
その子の年齢(月齢)によってかなり違います。たとえば、生後1か月までの発熱は、一見元気そうであっても、それ自体が緊急事態です。生後4-5か月を過ぎると、ただ発熱だけでほかに症状がなければ、すぐにあわてる必要はありません。
Q2 高熱が続くと脳がやられてしまいませんか?
熱が出たから、そのために脳がやられてしまうということはありません。でも、そういう話はよく聞きますね。それは、脳炎を起こすような病気があって、そのために高熱がでただけであり、熱があるから脳炎なったわけではありません。脳炎であれば、けいれんが止まらなかったり、呼びかけても反応が無いなどの意識障害が持続します。
Q3 高熱が続いている時に注意することはありますか?
熱が高い時に冷やすことはもちろんですが、その子の機嫌と食欲(特に水分摂取)に注意を払ってください。
熱があっても抱っこしてあげれば結構笑ってくれるから機嫌もそれほど悪くない、ミルクの飲みもままかな?あるいはミルクの飲みは少しよくないけれど水分はちゃんと欲しがるし、おしっこもちゃんと出ているというくらいなら、特に生後4か月を過ぎれば緊急ということはあまりありません。
Q4 熱が出た時は、薄着がいいか、厚着がいいのか?
熱の出始めは、たいていゾクゾクします。これは、体が寒いと感じているからです。こういう時期は、厚着にしたり布団をかけたりして暖かくしてあげます。熱が上がりきると、今度は体が熱いと感じて、汗をかいたりします。こういう時には薄着にして、タオルケットをかけたりして熱がこもらないようにしてあげてください。
Q5 アイスノン、氷枕、熱さまシートなどは使ったほうがいいのですか?
子どもがそれで気持ちよさそうにする、あるいはとてもきにいっているのならば、使ってよいと考えます。冷却効果としてはあまり期待できませんが、タッチセラピーとしての効果を期待できます。
冷却が目的であれば、腋窩や鼠径部あたりを冷やすのが理にかなっています。また、おしぼりで体を拭いてあげるのも1つの方法です。
Q6 解熱薬は何度になったら使えばいいのですか?
人間の体はたいてい目的にかなった反応をします。病気のときの発熱は、それ自体がからだの中でウイルスなどの病原体をやっつける物質を出す指令の役目もしています。ですから、無節操に解熱薬を使って熱を下げることに執着することは、かえって自然治癒力の足を引っ張っていることにもなります。
だからといって、熱のために一晩中眠れないというのも、いくらウイルスをやっつけるためとはいえ、体力を消耗してしまいますから我慢だけを強要するような考え方は疑問です。
よく目安として、38.5℃として使ってみてはとお話させて頂きますが、それは目安でありまして、39℃がけど元気だから使わなかった、38℃だったけど眠れないので使ってみたとういうやり方でよいと思います。
解熱薬は決して病気を治す薬ではないとういうことをしっかり理解して、上手に利用すればよいのです。
Q7 熱がある時でもお風呂に入れていい?
熱がある時に限らず、病気のときのお風呂というのは、長時間、熱いお風呂につかって体力を消耗させたりしなければ、特に本人が入りたがっているような場合には問題ありません。
赤ちゃんだって、生後半年を過ぎると、熱があるけれど元気だという場合は結構あります。あまり熱が高い時には無理をせずに様子を見ますが、さっと湯船に入れる程度であれば、それによってぐっすり眠れることもあり問題が少ないと考えます。